長根英樹 ネットクラブ
皇位継承と和の心
― 万世一系と君民共治 ―
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No.35 いわゆる民営化を考えるなら宗教法人ではなく政党では? 長根 英樹 さん 
    2005.12.08 11:30:12 返信

 
皇位継承の伝統を守ろうというみなさんの危機感については、雅さんの
様にこの掲示板へのメッセージの他、メール等でも頂戴しているところ
です。

私もこうした危機感、特に小泉首相の非常識な日本人離れした感性や手
法(文化、価値観の違い)についての危機感、及び他の政治家やメディ
ア等の去勢された様な事なかれ主義、長いものには巻かれろ主義への危
機感を共有するところです。
しかし一方で、こうした危機感が空回りして伝統尊重の想い、動きが横
道にそれること(自暴自棄、自滅の様な形)にならない様にとも思って
いる次第です。


>平沼議員ら保守派は正攻法でしか進めなくて
現在の平沼議員の主張は、Y染色体を理由にした男系継承の説明と女性
天皇(敬宮殿下即位)の容認です。
他のいわゆる男系派の有力オピニオンにも同様の主張が見られます。
こうした説明、立場を、“保守派”“正攻法”とお考えでしょうか。

皇位継承、天皇のあり方についての根本的な説明、伝統の文化的な意味
に関する説明こそが議論されるべきと考えます。

農耕、あるいは自然との繋がりや親和性と天皇との関わりという観点は
重要と思いますが、それだけではなくもっと広い「和の心」との関連か
ら >天皇の存在意義 はいささかも損なわれていないものと考えます。

昨今の耐震強度偽装事件、幼女を狙った凶悪犯罪など、和の心、和の価
値観、恥の概念(責任感)や忍びざるの心など、和の文化や精神性の崩
壊により法制刑罰では抑制の利かなくなった社会状況には、多くの国民
が不安と根本からの建て直しの必要性を感じているものと思います。

今こそ天皇陛下と日本について、和の心、国の建て直しを論ずることが
政治家の責務、使命であると考えます。


雅さんは度々皇室のいわゆる民営化、法人化についてお話をされていま
すが、もし現在の枠組みの中での民営化を考えるのであれば、目指すべ
きは宗教法人などではなく、政治的にも縛られないでフリーハンドで行
動できる「政党」こそが自由度の高い民営化のあり方になるのではない
でしょうか。

伊勢神宮の式年遷宮に500億円の寄付金、自民党全体の政治献金の額
はいくらになりますでしょうか。
天皇陛下が党首にならずとも名誉総裁の様な形で政党が出来るならば、
その集金力、集票力は桁違いとなり、国会の実質的な独占(衆参で単独
2/3以上)が可能になるものと思います。
こうした状況になったら、現在の様な国会で左右できる皇室典範のあり
方は是正されるでしょうし、憲法自体も見直しがされ、新たに天皇の位
置づけが定められるものと思います。
(これにより天皇、皇室の「政党」は役割を終え、天皇は本来の位置に
 戻ることになります。)

No.31「平成の大政奉還」はこうした認識に基づいて述べたものであり
ます。


西尾幹二氏は、女性・女系天皇容認(直系長子優先)の皇室典範改変が
なされたら、女系天皇即位の30年から50年後に皇室は正統性を問わ
れ、政治的に左右両派から攻撃されるだろうとの見解を述べられていま
す。
今から100年後ぐらいの想定になりますでしょうか。
なんとものんびりとした時代感覚で違和感を感じるところです。
それまで、皇室が、そして伝統尊重派が何の対処もなく手をこまねいて
いるとお考えなのでしょうか。

西尾氏はまた、今回の皇室典範改変の動きを、こともあろうに皇后陛下
のご意志と連動させる様な言説も述べており、私にはとても“保守派”
“正攻法”の論客とは思えません。

他人事の様な感覚、立ち位置から議論するのではなく、自らの問題とし
て、国のあり方、国の建て直しの問題として捉え、行動することが求め
られているものと考えます。

その意味で、日々の動きに一喜一憂して焦ることなく、大道を歩んでい
く姿勢こそが重要になるものと考えます。

   


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   :2005年10月 7日   更 :2005年10月 7日