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No.11 あらためて、「幸せの分割は出来ない」 2001.09.13 00:00
他者、他国の幸せなくして、自らの真の安定、幸せはない
日本から、天道に基づく世界共同体の確立へ向けた一歩を
 

9月11日、米国において発生した同時多発自爆テロ事件を通して、
あらためて、「幸せの分割は出来ない」という真理を実感しました。

犯人グループ、首謀者を特定し、大規模な報復を行ったとしても、
一時の溜飲を下げることにはなっても、根本的な解決にはならず、
依然、テロ再発の萌芽とその恐怖は消え去りません。

今こそ、日本は、目先の動きにとらわれず、根本的な国際社会の
あり方についてのビジョンを提案するべきだと考えます。

そのビジョンとは、高度な理想主義=天道に基づく世界共同体の
確立、国際協調体制のステージアップであります。

「正義は力」「力は正義」という覇道主義の限界を深く受けとめ、
他者の幸福を高めることにより、自らの幸福の質を高めるという
根本的な平和を築くステップへ、具体的な一歩を踏み出す時期に
来たものと考えます。

参考に、こうした考えについて述べた、小沢一郎政治塾の課題論文
「私の施政方針演説」の最終章をご紹介いたします。

               ◇

小沢一郎政治塾 2月課題
私の施政方針演説            2001.02.26
http:// nagane.kimono.gr.jp/ hideki/ messages/ 10_title_msg.html
最終章

【新たな時代における国際協調と日本の役割】
憲法における国際協調の精神と新たな時代の国家理念、国
際的な役割について、考えを説明いたします。

日本は己の意識するところと関わらず、国際的には大きな
影響力を持つまぎれもない大国であり、当然のごとくその
影響力に見合った役割分担を期待されています。
新たな世紀千年紀の幕開きを迎えて、大きな歴史の流れを
想い、人類史、文明史という視点から次代を構想するとき、
国際協調の枠組みを確立し真の世界共同体を構築すること
こそが目標であり、また国家理念にもかなう日本の役割で
あると考えます。

戦国から天下統一への流れを例に出すまでもなく、各地域
における人間集団は、近隣との衝突と再集団化によって、
徐々に共同体を広げてきた歴史を持ちます。
最初は、対立や衝突を繰り返しつつも、戦いを通して相手
の生活を知り、同じ人間としての家族、夫婦、親子、兄弟
への想い、愛情を知ったとき、互いへの理解尊重から協調、
再集団化が進み、共同体が一回り広がります。

この際の原点は、「幸せの分割は出来ない」という真理に
あると考えます。
他に争い、不幸があった状態で、自分だけが遊離した形で
幸せでいることは出来ません。
今日の様に、交通や情報流通の進展により、人々の交流、
相互関係が進んだ国際社会においては、尚更のことである
と考えます。

積極的にこの人類史を次のステージへと進め、世界共同体
を構築することこそが、真の安定へと繋がり、国家理念で
ある平和主義とも一致することとなります。
また反面、日本の平和主義、日本国憲法は、一国単独では
成立し得ない、高度な理想主義精神に支えられたもので、
政治の可能性を究極まで追求する高度なイマジネーション
によりもたらされたものであるといえます。
これはまさに、天道という高い理想を仰ぎ、無私の心志で
身を委ねる日本のノブレスオブリージュの粋、「武士道」
の精神基盤があってこそ昇華することが可能な人類の英知
であると考えます。


私は、新たな時代にあらためて日本伝統の価値観、武士道
の理想主義精神を復興再構築して、平和主義の国家理念、
憲法の精神を現実のものとすべく、国際協調の推進、国連
改革を通して世界共同体を構築することこそが、今我々が
目指すべき天道であると考えます。

日本一新の国内改革により、活き活きとした個人の活力を
高め、総体としての国の経済力、技術力、精神文化を高め、
世界共同体の高い理想を示し、一国一国個別の国家間交流
を通して信頼の和を世界に広げて行こうではありませんか。

みなさんへ、未来への共同参画を呼びかけいたしまして、
私の施政方針に関する演説を終わります。

                        以上

                        


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  :2001年 2月 1日   更 :2001年 2月 1日


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