「小沢・民主」への期待 長根 英樹 2006.4.28
小沢一郎政治塾1期生として、新生小沢民主党には、自公政権との
対立軸として国家のあり方、社会の価値観にかかわる根本的な理念と
政策を提示してもらいたい。
小沢代表は、代表選の演説で人と人との共生、人と環境との共生と
の形で「共生」の理念を提示した。これは、かつて自由党時代に掲げ
ていた「日本人の心と誇りを取り戻す」という理念に沿ったもので、
「和の心」にもとづく国の立て直し、社会の価値観、道徳、精神の立
て直しを意図するものと考える。
「共生」「和の心」の理念は、ご先祖様−自分−子孫という時間軸
においても、また他者−自分という社会における関係性においても、
自分中心の狭い視点で物事を考えないという、世代を預かる意識、公
と私のけじめが根幹だろう。
広がる社会の格差、目先の損得やお金優先の風潮、自分本位の開き
直りなどで大きく揺らぐ社会のモラル、価値観。良い意味での暗黙の
了解、紳士協定の崩壊。これを和の心によって、精神の立て直しに
よって正していくことが、小沢民主党の目指す理念、政治、改革の方
向であろう。
こうした政治の究極として、皇室典範、皇位継承の問題、すなわち
天皇のあり方に関する姿勢が注目されることとなる。
日本の社会、文化、価値観、精神性と天皇のあり方は、従来も、そ
して今後も、決して無関係ではあり得ない。天皇陛下と日本。この関
係性や在り方を、どのようにとらえ、和の心による国づくりをどのよ
うに行っていくかこそが、現政権との最大の対立軸になると考える。
皇位継承の伝統、万世一系の男系継承は、皇位のゆえんを時の天皇
に求めることなく先代、先々代へとさかのぼる積み重ねの尊さに求め、
世代を預かる意識、無私の心、究極の仁によって支えられてきた、ま
さに和の心の象徴である。
継承者を男系に限ることは、自然の摂理によって何世代かごとにあ
えて傍系に移す継承方法であり、この際に時の天皇の私物ではなくご
先祖様達から預かり受け継ぐものという皇位の意味合いを確認する
「原点回帰」の仕組みが織り込まれた継承方法なのだ。
小泉政権は女性・女系天皇容認の方向であり、天皇の子であれば
天皇になれるという親子相続主義、直系独占の継承方式を目指す立場
だ。これは皇位のゆえんを、時の天皇個人に求める方向での改変であ
り、既得権にきゅうきゅうとし「私」優先、短期視点という昨今の風
潮と連動する動きである。
小沢民主党には、共生の理念、和の心に基づいた国の立て直しの究
極として、皇室典範の改定、皇位継承、天皇陛下と日本の在り方に関
して、堂々と理念、施策を訴えて欲しい。和の心に基づいた伝統を尊
重し、なおかつ現代に発展昇華させるための改革を対立軸として打ち
出し、まさに国のあり方を問う戦いを進めてもらいたい。
(山形県米沢市=奥州市出身 きもの和文化プロデューサー 39歳)
※ 以下が投稿原文となります。
新生小沢民主党には、自公政権との対立軸として、国家のあり方、社会の
価値観にかかわる根本的な理念と政策を提示してもらいたい。
小沢代表は、代表選の演説において、人と人との共生、人と環境との共生
との形で「共生」の理念を提示した。これは、かつて自由党時代に掲げて
いた「日本人の心と誇りを取り戻す」という理念に沿ったもので、「和の
心」にもとづく国の立て直し、社会の価値観、道徳、精神の立て直しを意
図するものと考える。
共生、和の心の理念は、ご先祖様―自分―子孫という時間軸においても、
また他者―自分という社会における関係性においても、自分中心の狭い視
点で物事を考えないという、世代を預かる意識、公と私のけじめが根幹と
捉える。
広がる社会の格差、目先の損得やお金優先の風潮、自分本位の開き直りな
どで大きく揺らぐ社会のモラル、価値観の問題。良い意味での暗黙の了解、
紳士協定の崩壊。これを和の心によって、精神の立て直しによって正して
いくことが、小沢民主党の目指す理念、感化力による政治、改革の方向で
あろう。
こうした政治の究極として、皇室典範、皇位継承の問題、すなわち天皇の
あり方に関する姿勢が注目されることとなる。
日本の社会、文化、価値観、精神性と天皇のあり方は、従来も、そして今
後も、決して無関係ではあり得ない。天皇陛下と日本、この関係性、あり
方をどの様に捉え、和の心による国づくりをどの様に行っていくかこそが、
現政権との最大の対立軸になると捉える。
皇位継承の伝統、万世一系の男系継承は、皇位のゆえんを時の天皇に求め
ることなく、先代、先々代へと遡る積み重ねの尊さに求める世代を預かる
意識、無私の心、究極の仁によって支えられてきた、まさに和の心の象徴
である。
継承者の性を限ることで、自然の摂理によって何世代か毎にあえて傍系に
移す継承方法であり、この際に時の天皇の私物ではなくご先祖様達から預
かり受け継ぐものという皇位の意味合いを確認することができる、原点回
帰の仕組みが織り込まれた継承方法なのだ。
小泉政権は、女性・女系天皇容認の方向であり、すなわち天皇の子なら
(神武系統を次世代に繋げられない女子であっても)天皇になれるという
親子相続主義、直系独占の継承方式を目指す立場だ。これは、皇位のゆえ
んを時の天皇個人に求める方向での改変であり、既得権に汲々とし、私優
先、短期視点という昨今の風潮と連動する動きである。
小沢民主党には、共生の理念、和の心に基づいた国の立て直しの究極とし
て、皇室典範の改定、皇位継承、天皇陛下と日本のあり方に関して、堂々
と理念、施策を訴えて欲しい。
長年の伝統、先人の営み、その蓄積、伝統の成熟を踏まえて、何を変え、
何を変えないか、その見極めこそが重要となる。和の心に基づいた伝統を
尊重し、尚かつ現代に発展昇華させるための改革を対立軸として打ち出し、
まさに国のあり方を問う戦いを進めてもらいたい。
長根 英樹 ながね ひでき
山形県米沢市
きもの和文化プロデューサー
奥州市出身
小沢一郎政治塾1期生(2002年卒)
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【ご参考】
論文 和の国、和の心 ― 天皇陛下と日本
論文 日本国憲法と武士道精神 〜 和の心による国づくり
掲示板 皇位継承と和の心 ― 万世一系と君民共治
オンライン出版 皇位継承と和の心 ― 天皇の子が天皇とならない理由
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