長根英樹 ネットクラブ
皇位継承と和の心
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No.41 12.10 オフ会に寄せるメッセージ&女帝論議 長根 英樹 さん 
    2005.12.11 11:02:20 返信

 
12.10 橿原神宮オフ会に寄せるメッセージ
 &彦十郎さんとの議論(メール交換)の様子
No.36No.37 のメッセージ参照)




■ 12.10 橿原神宮オフ会に寄せるメッセージ

                                                
 米沢の長根英樹です。

 皇位継承の問題に関して、国のあり方を憂い、国の建て直しに役割を果たし
 たいとこのオフ会にお集まりのみなさんの想い、行動に敬意を表します。
 また、会合を呼びかけ、幹事役としてご尽力をされた彦十郎さんに敬意を表
 します。

 伝統を守る想いに関しまして、みなさんそれぞれにお考えをお持ちで、一致
 出来る点、出来ない点があるかも知れません。
 いわゆる女系継承、すなわち母子間の皇位相続を認めないという点は共通と
 思いますが、女性天皇の捉え方には異論があるものと思います。

 私は系統継承、男系男子継承の伝統を尊重し、男系女子の即位は考えない立
 場です。
 幹事役の彦十郎さんとは立場を別にするのですが、今回、そうした考え方、
 立場の違いを了解した上で、オフ会に寄せるメッセージということでお話を
 いただきました。
 そういうことであるならば、私の方も、単なるエール交換や形式的な挨拶と
 いうことではなく、想いを正直に熱くぶつける形でメッセージを送らせてい
 ただきたいと思い、お話を受けさせていただいた次第です。

 議論の詳細は別途ホームページ等で紹介させていただきたいと思いますが、
 彦十郎さんとは互いに真剣に想い、考えをぶつけ合い、議論をさせていただ
 きました。
 まだまだ議論が尽くされたとは思っておりませんが、今後みなさんで議論を
 進めていただく際のヒント、たたき台としてご覧いただくことは出来るので
 はないかと思っております。
 こうした議論の過程も含めまして、オフ会に寄せるメッセージ、私からの想
 いとしてお送りさせていただきたいと存じます。

 今後とも継続的にこの問題に関わっていく意味で、是非彦十郎さんとの議論
 の様子をご覧いただき、また今日の会合を縁としてみなさん方で議論、交流
 の和を広げていっていただきたいと思います。
 私のサイトにも「皇位継承と和の心」というテーマで掲示板を用意しており
 ますので、こちらもご活用いただきたく。


 また、私は皇室問題の専門家でもなく、歴史の専門家でもない立場ですが、
 衣食住の衣という実生活に根ざした身近な形で和の心を見つめ直す「きもの
 を通じた温故知新」により和文化、天皇陛下と日本について考えを深めて参
 りました。
 単に皇位継承の問題にとどまらず、今後国のあり方、和の心のあり方を考え、
 国の建て直しを進めていく意味において、精神、文化の問題は非常に大きな
 テーマになってくるものと思います。

 先人達は、和の心、和の文化を学校や教科書の中で培ってきた訳ではありま
 せん。
 もっと日常生活に根ざした、和の衣、和の食、和の住、和の節句、行事風習
 などを通じて、身近な形で自然に体得をしてきたものと思います。

 こうした方法論は現代においても重要であり、スーツ&ネクタイで読む「武
 士道」と袴形(はかまなり)で読む「武士道」とでは自ずと理解も違って来
 るものと思います。
 私自身、自ら和の服きものを身につけることによって、きものに込められた
 自己抑制的な美学、和の心、和の価値観に目覚めた経験を持ちます。

 日本の伝統、文化を大切に思いオフ会に集ったみなさんにも、是非きものを、
 特に袴をお召しになる機会をつくっていただきたいと存じます。


 オフ会がみなさんにとって有意義なものとなりますよう、またオフ会を通じ
 て和が広がっていきますことをお祈りしつつ、私からのメッセージとさせて
 いただきます。

                  米沢市 きもの和文化プロデューサー
                              長根 英樹


  【ご参考】 「スロークロージング」〜 きものを通じた温故知新         
 





■ 彦十郎さんとの議論(メール交換)の様子


Sat, 3 Dec 2005 14:15:18 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根英樹様
Subject: 皇位継承問題についてのお願い
                                                

長根英樹様

突然のメール失礼致します。

皇室典範改正論議において、安易な「女系」天皇容認・直系第一子優先継承が
強行されようとしていることに強い危機感を覚えている者です。

同様の危機感を抱く人たちがインターネットの掲示板上で、男系継承の維持を
求めるために何かできないかと模索する動きがあり、私が幹事を買って出る形で、
一週間後の今月10日に奈良県橿原市で関西在住者を対象としたオフライン
ミーティング(オフ会)を開くことになりました。

そこで大変不躾で心苦しいお願いなのですが、私たちのオフ会宛てに長根様から
メールによるメッセージをお寄せいただけないでしょうか。

オフ会への参加を表明している人たちは、私自身を含め、今までに政治的な運動
などほとんどしたことも無いような方ばかりです。またこの会合は、いかなる既
存の政治団体、企業、宗教団体をも背景とせず、インターネットでばらばらに書
き込みをしていた個人の集まりでしかありません。

こうした有志に対し、長根様から激励の声をお掛けいただけませんでしょうか。

もしメールをいただけましたら、オフ会の場で披露・朗読させていただきます。

一面識も無い長根様に対し失礼なお願いで赤面の至りですが、
何卒ご検討下さいますようお願い申し上げます。

       オフ会のきっかけとなった掲示板です。
       http://off3.2ch.net/test/read.cgi/offmatrix/1131636618/

       私の個人ホームページです。
       http://www.angelfire.com/journal2/hikojuro/
       (私個人は「女性天皇は容認、女系天皇に反対」という考えですが、
       オフ会自体は「男系男子厳守」派も含めて「女系反対」の最大公約数
       で一致できる方を対象とした集まりです)


 彦十郎 ◆cJvFWLWQj6(掲示板上での名前です)
 (本名、住所、電話番号等)




Sat, 3 Dec 2005 15:47:15 +0900
From: 長根 英樹
To: 彦十郎(本名)様
Subject: 取り急ぎお礼まで
                                                

彦十郎(本名)様

 この度は オフ会の開催に際しまして「メールメッセージ」の件で
 お声掛けをいただきまして有り難うございます。

 また、オフ会の幹事役もお疲れさまでございます。

 「メールメッセージ」については、あらためて、どの様な形が
 よろしいか考えお返事をさせていただきたいと思います。

 今のところ、オフ会の参加者は何人ぐらいとなっていますでしょうか。
 こうした試みがきっかけとなり、和が広がっていくことになれば良いと
 願っております。

                 ◇
 
 「メールメッセージ」に際して、考えたい点、どうしたものかと
 思っている点としまして、「女性天皇」に関しての捉え方の違いが
 あります。

 論文「和の国、和の心 ― 天皇陛下と日本」
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/messages/27_title_msg.html
 論文「和の心による国づくり」
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/messages/26_title_msg.html
 掲示板「皇位継承と和の心」
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/mess/nippon/

 をあらためてご覧いただきたいと存じますが、私は「女性天皇」にも
 否定的な立場でおります。

 特に現在の議論では、女性天皇≒敬宮殿下となっており、現在明確に
 位置づけられている秋篠宮殿下を越えて、国民(政治)の側が継承順位を
 皇室(天皇陛下)の目の前で入れ替え、直系優先(わが子かわいさ)の
 継承に変えることを前提とする流れになっているものと思います。

 皇位継承の伝統をどう捉えるか、伝統の文化的な意味をどう捉えるか
 という点が問われるものと思います。
 過去に例があったということを理由に女性天皇を現在に復活させるという
 ことは、明治典範制定の議論、先人の積み重ねを無にするもので、
 明治典範以上の明確な理由、議論がない限り、現在の都合、当世の
 都合による伝統破壊という面で、政府、有識者会議の姿勢となんら
 変わりがないものと思います。
 (過去の女性天皇のお考え、人生も、否定するものになると思います。
  未亡人として即位された方以外の4名は、在位期間中だけでなく
  退位後も独身を通され、生涯独身、お子様無しで過ごされました。
  ある種の「出家」的なお覚悟で即位されたものと考えます。)


 今後の議論の行方(今はY染色体をテーマにした議論、論法が話題に
 なっているようですが)にもよりますが、「メールメッセージ」の際には
 上記のような点も含めてお話をさせていただく形になろうかと思い、
 そうすると場合によってはオフ会の趣旨と反するものとなり、
 幹事役の彦十郎(本名)さんにご迷惑になったり、あるいは会を興醒めさせることに
 なる様でしたら遠慮した方がいいかもしれない。
 などと考えているところです。


 その意味で、果たして私からのメッセージでふさわしいものかどうか、
 今一度彦十郎(本名)さんには論文、掲示板をお読みいただき、ご判断を
 いただきたく思う次第です。

 今回をご縁に、和の心を大切にして国の建て直しを進めていく同志として
 交流をさせていただければ幸いに存じます。


-------------------------------------------
      長 根 英 樹 NAGANE HIDEKI

     http://nagane.kimono.gr.jp/ 

       (住所、電話番号等)
-------------------------------------------




Sat, 3 Dec 2005 22:18:01 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根英樹様
Subject: 返信ありがとうございます
                                                

長根英樹様

早速に大変ご丁寧なご返信を賜りありがとうございます。

長根様が女性天皇にも否定的なお考えをお持ちであることは理解しております。
また、長根様のお立場からすると、私のホームページで「女性天皇」と「女系天皇」
の違いを喧伝し、「女帝には賛成、女系は反対」と述べていることに違和感を覚え
られることもよくわかります。

有識者会議の結論やそれを受けた典範改正案作成の動きが、伝統護持派にとっ
てきわめて厳しい状況であること、そして何より一般国民の世論が「愛子さまが天皇
になって何がいけないの」といった安易な発想で、男系継承の意味さえ知らされぬまま、
「女帝・女系」一括容認へと流れていることに危惧を抱き、そもそも「女性天皇」と
「女系天皇」は違うのだ、ということを一目でわかるようなウェブサイトを作れないものか
と思案した結果が、あの「女性天皇に賛成。女系天皇に反対!」というタイトルになりました。

ですから「女性天皇に賛成。女系天皇に反対!」は、「愛子さまが天皇になって何が
いけないの」という素朴な世論に一石を投じるためのいわば「方便」であって、私自身
も女性天皇に積極的に賛成しているわけではありません。

長根様も 「『天皇の子供が天皇になって、なぜいけない?』という素朴な疑問への解答 」
として、 「系統継承」と「直系継承」 の違いを論点として掘り下げるべき、と説いておられ
ますが、私なりに「天皇の子供が天皇になって、なぜいけない?」という疑問への回答の
入り口として(あくまでも入り口です)、「男系継承という伝統がある」という一点に特化した
主張をするために、あのサイトを作りました。

いささか姑息な方法論と感じられるかも知れませんが、長根様のように男系男子の伝統
を護持すべきと主張される方が男系派の「心柱」としていらっしゃるからこそ、男系派の
裾野を広げるための「搦め手攻め」としてあのような主張を掲載している次第です。

古武道の道歌に、

 分けのぼるふもとの道は多けれどおなじ高嶺の月をみるかな

というものがあります。そうした心持ちでやっております。

ところで、以上は私の個人的な考えであって、今回のオフ会の趣旨とは直接の関係はありません。

私は今回のオフ会においては、「女性天皇容認・女系天皇反対」といった個人的考えは封印して
幹事役に徹するつもりでおりますし、実際にオフ会に来られる方は女性天皇にも否定的な方が
多いと思われ、そういった方向で今後の活動についての意見交換が行われると思います。オフ
会のきっかけとなった掲示板を見ても、長根様のお考えに近い意見が多数を占めております。

そこで、女性・女系天皇反対の代表的論客、「心柱」として、長根様にメッセージをお寄せいただ
けないか、とお願いした次第です。長根様からメッセージをお寄せいただけましたら、心強く思う
ことこそあれ、迷惑や興ざめといったことには決してなりません。

なお、オフ会参加者の人数については、フタをあけるまで判らない、というのが正直なところで
すが、掲示板等で鋭意告知に努めております。

ご多忙のところ、大変あつかましいお願いではありますが、ぜひともご検討下さい。


 彦十郎 ◆cJvFWLWQj6(掲示板上での名前です)
 (本名、住所、電話番号等)




Mon, 5 Dec 2005 18:50:29 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根英樹様
Subject: 返信ありがとうございます
                                                
(上記メールの再送信)





Mon, 5 Dec 2005 22:32:37 +0900
From: 長根 英樹
To: 彦十郎(本名)様
Subject: 「想い」を正直に、熱くぶつける形にて
                                                

彦十郎(本名)様

 メール、確かに受け取っております。
 (12/3 22時過ぎ/12/5 18時過ぎ の2通)

 完全な立場の違いを踏まえた上で、あらためて「メッセージ」に関して
 お話をいただきました件、重く受けとめております。

 せっかくのお話ですので、単なるエール交換、形式的な挨拶、という
 ことではなく、あえて立場の違いを明確にしつつその後の建設的な
 議論を促し期待する様な方向も含めて検討をしているところです。

 どこまでその違いに踏み込むか、といった部分でいささかの躊躇もあり、
 なかなか筆が進まず、お返事が遅れていた次第です。


 「メッセージ」の方法論としては、会合で(全文を)読み上げていただく
 こと(形式)に重きを置くよりも、私の「想い」を正直に、熱くぶつける、
 お伝えする形にさせていただきたいと思っております。

 いざとなれば、こうしたメールのやり取りをそのままご紹介いただく
 形でもよろしいかと思っております。
 (当然ながら、そうした際には、プライバシーに関わる部分:本名、住所
  などは明かさないことと、公開前にお互いが確認して互いの合意の上での
  公開といった点は厳密にステップを踏むことを前提に考えております。)

                  ◇

 あらためて彦十郎(本名)さんのサイトを拝見させていただきましたが、
 やはり現時点での立場の違いは非常に大きいと思っております。

 今回、政府・有識者会議の進め方、結論があまりにひどいものであるため、
 「男系派」という括りの中で「従来派:男系男子派」と「改革派:男系女子
 容認派」が同じくグルーピングされている状況があると思います。

 しかし、もし政府・有識者会議がもう少しまともで(あるいは賢くて)、
 現時点で「女系」にまで踏み込まず、「男系女子の女性天皇(敬宮殿下即位)
 容認」の方向を打ち出していたらどうなったでしょうか。

 今の彦十郎(本名)さんのサイトでの主張からすれば、こうしたものであれば、
 有識者会議OK、認めるということになったのではないでしょうか。

 同じ男系派でも、「従来派:男系男子派」と「改革派:男系女子容認派」は、
 伝統派か改革派かということで真っ向から対立する立場にあるというのが
 本来の位置づけであろうと思います。
 (今はたまたま、「敵の敵は味方」といった状況で同床異夢の共闘をしているに
  すぎない様に思います。)

                  ◇

 各種世論調査の信頼性、意味については議論の余地があるものと思いますが、
 いずれにしても現状では「男系派」はマイナー(少数派)であると思います。
 しかし、週末のオフ企画にしても、伝えていくこと、訴えていくことで
 状況が変わり得るという確信のもとに動いているものと思います。

 私は、その「男系派」の中でも更にマイナーな「男系男子派:伝統派」と
 なりますが、同じ気持ちで、女性天皇容認の男系派の方々にも、女性・女系
 天皇容認派の方々にも考えを伝え、訴えていきたいと思っています。


 論点を整理していくともっと時間が掛かりそうなので、ランダムに問いかけを
 させていただきたいと思いますが、例えば

 ・明治の皇室典範制定によって明文化された「男系男子」の規定、この際の
  先人の議論、決定の重み。
  そしてこの典範を守られてきた明治、大正、昭和、今上陛下、皇族方、
  また国民の営み、歴史、積み重ねについて、女性天皇OKの立場の方
  彦十郎(本名)さんはいかがお考えになりますでしょうか。

 ・男系男子規定の明文化は明治期になりますが、遡ること110年、
  1779年の119代光格天皇の即位において、女性天皇の封印、
  男系男子の確立がなされたものと私は理解をしております。
  先代、118代の後桃園天皇は女子1人を残して崩御されました。
  しかし、この際、残された直系子孫である欣子内親王が天皇として
  即位することはなく、傍系の光格天皇が即位をされました。
  この際の継承を今と比較してどの様にお考えになられますでしょうか。

 ・男系継承はあくまで前提条件、必要条件であり、男系が維持されれば
  皇位継承の伝統が守られる、というものではないと思います。
  平将門も男系子孫でした。平将門がダメで敬宮殿下が○というのは
  どういう理由によるものでしょうか。

 ・政府、有識者会議が批判されるように、先人の議論により導き出された
  明治典範の伝統を変えよう(女性天皇容認)というなら、明治の議論を
  上回る議論が、時間、内容の面で求められると思いますが、男系男子を
  変える合理的な理由とは何でしょうか。
  なぜ、明治期に先人達は、「男系男子」と限定したとお考えでしょうか。

                  ◇
 
 週末のオフ会開催前に間に合わなくても結構ですので、ぜひこうした議論、
 問いに対する女性天皇OKの立場での回答をご検討いただきたいと思います。
 こうした議論を進めていくことこそ、せっかく求められた「メッセージ」を
 活かしていく方向になるのではないかと考えておる次第です。

                  ◇

 また、せっかくですのでもう一点。
 私は今回のオフ会に関して部外者の立場ですので、直接関与する意味合いで
 申し上げるのではございませんが、せっかくの会が盛況で、意義あるものに
 なれば良いなとの考えから、お節介事を申させていただきたく。

 会合を2部構成に分けてご案内しては如何かと存じます。

 会の一番の目的は、顔合わせとざっくばらんな話し合いにあると思います。
 それ以外のところであまり参加者に負担を掛けないような会運営のあり方が
 望ましいのではないかと、お節介ながら思う次第です。

 具体的には神社神殿での参拝です。
 お金も1000円かかる様子。
 これを必須プログラムのようにするのではなく、参拝後の飲み会から参加
 でも良いよと言う誘導が重要ではないかと思います。

 彦十郎(本名)さんは今回、初めての神殿内参拝とのことですが、既に結婚式や
 お宮参り、七五三などで神殿内参拝を経験されている方もいらっしゃると
 思います。
 また、未経験者でも、皇位継承論議には興味あるけど、神社参拝は
 さほど興味ない、強制は違和感を感じるな、という方もいらっしゃるものと
 思います。

 こうした考えに配慮して、神殿内参拝を希望する方と、神殿外での一般
 参拝(五円でも、十円でも好きな様に普通の神社参拝と同様に短時間で)、
 また参拝後の飲み会合流など、参加の仕方にバリエーションをもたせた
 方が参加者も広く募れ、実質的な話の方が進むのではないかと思う
 次第です。

 今回、幹事は彦十郎(本名)さんですので、彦十郎(本名)さんの仕切りでなさっていただく
 会合ですが、「メッセージ」の問題とは別に、同じテーマに関心を持つ
 者として、気になった点をお話しさせていただきました。


 とりあえず、今日はこんなところにて。


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      長 根 英 樹 NAGANE HIDEKI

     http://nagane.kimono.gr.jp/ 

       (住所、電話番号等)
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Tue, 6 Dec 2005 02:04:50 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根 英樹様
Subject: Re: 「想い」を正直に、熱くぶつける形にて
                                                

長根 英樹様

急かすようなメールを送ってしまい、申し訳ありませんでした。

ご多忙のところ貴重なお時間をいただき恐縮です。
長根様の真摯な想いを、当方も覚悟を持って受け止めさせていただきたいと思います。


>  同じ男系派でも、「従来派:男系男子派」と「改革派:男系女子容認派」は、
>  伝統派か改革派かということで真っ向から対立する立場にあるというのが
>  本来の位置づけであろうと思います。

私は「改革派」ではありません。元来、男系男子厳守派であり、皇太子殿下のご成婚以前
から今日のような事態の現出を危惧し、皇男子様のご誕生を日々熱祷してまいりました。

今でも、皇太子同妃両殿下、秋篠宮同妃両殿下のもとに親王様が誕生されることに
一縷の望みをかけておりますし、もし、親王様ご誕生の暁には、即座に女帝絶対反対・
男系男子厳守を訴えます。男系男子厳守が最善の道であることは論を俟ちません。

では、なぜ今私が女性天皇容認論を展開しているのかと言えば、現皇室に親王様が
ご誕生あらせられない場合、「女系天皇」という、絶対にあってはならない最悪の事態を
回避するためには、女性天皇を容認してでも、旧皇族からの入り婿という形で男系を維持
する以外に方法はない、と考えるからです。

婚姻以外での旧皇族方の皇籍復帰は、現在の政治状況では実現不可能だと思います。
旧皇族からの入り婿についても、法制化は極めて困難だとは思いますが、仮に女帝・女系
容認の典範改定が強行されたとしても、将来女子皇族の配偶者選定の際に一定の考慮を
促す圧力になれば、との望みを繋ぐ意味で主張しているものです。

「女性天皇に賛成。女系天皇に反対!」サイトは、この問題に意識の高くない層を読者として
想定し作成したものであることから、不敬は承知で敢えて軽薄・単純な言い回しを多用しており
ますが、女性天皇に「賛成」という言葉をタイプし、旧皇族からの入り婿を主張することは
断腸の思いであったことをご理解下さい。

長根様の「男系男子維持論」は「最善」の姿を求め、私の「女帝への入り婿論」は「最悪の回避」
を求めているものであり、車の両輪とまでは言わないまでも、決して「真っ向から対立する立場」
にあるとは思っておりません。

>  ・明治の皇室典範制定によって明文化された「男系男子」の規定、この際の
>   先人の議論、決定の重み。
>   そしてこの典範を守られてきた明治、大正、昭和、今上陛下、皇族方、
>   また国民の営み、歴史、積み重ねについて、女性天皇OKの立場の方
>   彦十郎(本名)さんはいかがお考えになりますでしょうか。

明治典範の規定を厳守することが最善の道であることは論を俟ちません。
それを可能にする男系男子皇族が次の次の世代にいらっしゃらないことから、
苦しい選択を迫られているのが現状です。

ひとつの選択肢が女性天皇容認、別の選択肢が旧皇族復帰なのかも知れませんが、ともに
明治典範の規定からはずれていることには変わりありません。明治典範は女性天皇も容認
してはいませんが、臣籍から皇籍への復帰も容認してはいませんから。

>  ・男系男子規定の明文化は明治期になりますが、遡ること110年、
>   1779年の119代光格天皇の即位において、女性天皇の封印、
>   男系男子の確立がなされたものと私は理解をしております。
>   先代、118代の後桃園天皇は女子1人を残して崩御されました。
>   しかし、この際、残された直系子孫である欣子内親王が天皇として
>   即位することはなく、傍系の光格天皇が即位をされました。
>   この際の継承を今と比較してどの様にお考えになられますでしょうか。

これを現在と比較すれば、例えば三笠宮家や高円宮家に皇子様がいらっしゃって、その方が
皇位を践まれる場合に相当すると思います。つまり現典範の規定と何ら変わりません。

現在の状況が厳しいのは、三笠宮家や高円宮家を含めた全皇室に亘って次の次の世代の
男子がいらっしゃらない、つまり閑院宮師仁親王(光格天皇)にあたる方がいらっしゃらない
ことにあります。

>  ・男系継承はあくまで前提条件、必要条件であり、男系が維持されれば
>   皇位継承の伝統が守られる、というものではないと思います。

もちろんその通りです。その前提条件、必要条件さえもが今危機に瀕しているのです。

ですから「最悪の回避」を模索しています。

>   平将門も男系子孫でした。平将門がダメで敬宮殿下が○というのは
>   どういう理由によるものでしょうか。

平将門は臣籍にあり、敬宮殿下は皇籍にあります。高望王が賜姓降下せず、平将門が“将門王”
であれば、皇位継承権はあったでしょう。平将門を引き合いに出すとすれば、敬宮殿下よりもむしろ、
旧皇族の子孫の方々にあたるのではないかと考えます。平将門の登極が不可であるのと同様に、
旧皇族の子孫の方々の登極も不可であろうと考えます。

>  ・政府、有識者会議が批判されるように、先人の議論により導き出された
>   明治典範の伝統を変えよう(女性天皇容認)というなら、明治の議論を
>   上回る議論が、時間、内容の面で求められると思いますが、男系男子を
>   変える合理的な理由とは何でしょうか。

男系男子を変えなければならないとすれば、その合理的な理由は唯一つしかありません。

男系男子が皇室にご誕生あらせられないことです。その理由がなくなれば、つまり親王様
がご誕生になれば、私は即座に女帝絶対反対・男系男子絶対厳守を訴えます。

>   なぜ、明治期に先人達は、「男系男子」と限定したとお考えでしょうか。

様々な書物に、「軍の統帥者として男帝がふさわしいと考えられたから」等色々な解釈、説明が
されていますが、私は、それまでの伝統的不文律を明文化したもの、という説明で充分だと思っています。

>  週末のオフ会開催前に間に合わなくても結構ですので、ぜひこうした議論、
>  問いに対する女性天皇OKの立場での回答をご検討いただきたいと思います。
>  こうした議論を進めていくことこそ、せっかく求められた「メッセージ」を
>  活かしていく方向になるのではないかと考えておる次第です。

私自身、心から「女性天皇OK」と思っているわけではなく、「女系天皇」という絶対にあって
はならない事態を回避するための方策としてのみ考えておりますので、一般的な女性天皇
容認論からのお答えにはなっていないかも知れません。少なくとも「愛子さまが天皇になれ
ないなんておかしい」とか「男女同権の時代なのだから」といった発想は露ほども持ち合わ
せていない事を申し添えます。

>  具体的には神社神殿での参拝です。
>  お金も1000円かかる様子。
>  これを必須プログラムのようにするのではなく、参拝後の飲み会から参加
>  でも良いよと言う誘導が重要ではないかと思います。

ご助言ありがとうございます。

橿原神宮は「神武天皇建国神話の地」ということで、最初のオフ会にふさわしいかと思ったのですが、
少し参加し辛い場所だったかなとは思っておりました。元のスレッドでそのような呼びかけもしてみます。


 彦十郎 ◆cJvFWLWQj6(掲示板上での名前です)
 (本名、住所、電話番号等)




Tue, 6 Dec 2005 09:33:24 +0900
From: 長根 英樹
To: 彦十郎(本名)様
Subject: このやり取りをページにて
                                                

彦十郎(本名)様

 「メッセージ」の紹介方法に関して。

 オフ会合会場での読み上げの他、今までのメールでのやり取りを
 紹介するページを作っていただき、(現場ではプリントアウトした
 ものを紹介、興味ある人が回し読みする等)そちらのページを
 ご覧いただく形をご検討いただきたく。

 今までのメールだけでも、ずいぶん中身の濃いお話が出来たものと
 思いますし、お互いの気持ち、立場、姿勢が伝わるものになると思います。

 オフ会レポートページを別ページに作り、そのページにて
 「メッセージ」も紹介する形ですと、会合に興味があっても
 遠くの人や予定のあった方で参加できなかった人たちにも
 会合の様子、また会合に寄せる気持ちというものが伝わるものと
 思います。

 私の方は、住所、電話番号等の情報を除いた形であれば構いません。
 ほぼ全文紹介にするか、主要部の抜粋にするか、その抜粋の仕方等
 に関してはあらためて相談、確認し合えればと思います。


 議論の続き、お返事については、またあらためまして。取り急ぎ。


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      長 根 英 樹 NAGANE HIDEKI

     http://nagane.kimono.gr.jp/ 

       (住所、電話番号等)
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Tue, 6 Dec 2005 13:11:15 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根 英樹様
Subject: Re: このやり取りをページにて
                                                

長根 英樹様

>  オフ会合会場での読み上げの他、今までのメールでのやり取りを
>  紹介するページを作っていただき、(現場ではプリントアウトした
>  ものを紹介、興味ある人が回し読みする等)そちらのページを
>  ご覧いただく形をご検討いただきたく。

>  今までのメールだけでも、ずいぶん中身の濃いお話が出来たものと
>  思いますし、お互いの気持ち、立場、姿勢が伝わるものになると思います。

>  オフ会レポートページを別ページに作り、そのページにて
>  「メッセージ」も紹介する形ですと、会合に興味があっても
>  遠くの人や予定のあった方で参加できなかった人たちにも
>  会合の様子、また会合に寄せる気持ちというものが伝わるものと
>  思います。

了解いたしました。

オフ会レポートページは作る心積もりをしておりましたので、メールのやり取りも
含めて公開させていただきたいと思います。

私の方も、本名・住所等を省いた形であれば公開に問題はありません。
ホームページ上であれば、長文であってもほぼ全文の掲載が可能かと思います。

  彦十郎(本名)




Tue, 6 Dec 2005 18:21:48 +0900
From: 長根 英樹
To: 彦十郎(本名)様
Subject: 伝統の意味、優先順位
                                                

彦十郎(本名)様


>私の方も、本名・住所等を省いた形であれば公開に問題はありません。
>ホームページ上であれば、長文であってもほぼ全文の掲載が可能かと思います。

 了解しました。有り難うございます。
 お互いに立場の違い、考え方の違いはあるにせよ、共にこの問題に
 真剣に向き合っている様子を(この「メッセージ」紹介により)
 オフ会参加者、サイトを見た方々に理解いただければ幸いに存じます。
 また、これにより同志の和が広がっていくことに繋がれば幸いに存じます。

                   ◇

 さて、議論の続きにて。

 伝統は、少しも変化せずにずっと続いてきたものではありませんから、
 「優先順位」をどう捉えてるかが重要になると思います。
 有識者会議は、「世襲」を伝統と捉えて、女系継承(母子間相続)も
 可能としているわけです。

 本来は、以下の様な優先順位を考え、位置関係を捉えるべきと思います。

  世襲>系統継承(男系継承)>男系男子継承>直系男子継承
 >(現存)傍系男子継承>(復活)傍系男子継承> … >
 >男系女子継承> … > >>> 【あり得ない壁】 女系継承

 同じ様に、現在の女性天皇論議ではその対象者として敬宮殿下が
 考えられ、
>女性天皇(敬宮殿下即位)は良いが、そのお子様が即位すること
 =女系天皇はダメ
 といった議論の方向になっているものと思います。

 この議論は、本来優先されるべき「現存の傍系男子」(皇太子殿下が
 即位された場合の基準)である秋篠宮殿下を越えて、現在皇位継承権のない
 敬宮殿下を上位に位置づけるという議論であり、まったく伝統の
 優先順位を無視したものになると考えます。
 (前回の平将門と敬宮殿下の例の比較で言いますと、いずれも皇位継承権の
  ない人物が、皇位継承権のはっきりとしている継承者:秋篠宮殿下を
  差し置いて皇位を窺うことになるという面で、同一の「認められない
  男系継承」になると考えます。)


 また、「入り婿論」ですが、これは「復活傍系男子」と「男系女子継承」
 をどの様に位置づけ優先順位を捉えるかという問題になると思います。
 現在の、いわゆる「旧宮家」は「臣籍降下」ではなく「皇籍離脱」と
 いう形で皇族の立場を離れている状況と考えます。
 明治典範では、いわば「想定内」のことが男系女子即位不可であり、
 「想定外」のことが実質GHQによる皇籍離脱であると思います。
 明治典範の趣旨、精神に鑑み、旧皇族方の皇籍復帰による継承を
 男系女子即位よりも上位に考えることが、伝統の解釈、優先順位の
 捉え方になるものと考えます。


 1779年の119代光格天皇の即位、欣子内親王と後桜町天皇の
 あり方については、あまりに解釈が軽いものと思います。
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/mess/nippon/image/jinmuhukei.html

 この際、現状の様な男系女子による女性天皇即位を考えるのであれば、
 後桜町天皇が再度即位することがあったものと思います。
 (その後欣子内親王が成長した後に即位したり、傍系男子との間の男子を
  即位させるなど。)
 しかし、後桜町天皇はそうしたことをせずに、この重い判断により
 女性天皇を封印したものと理解します。

 後桜町天皇は退位時30歳、まだまだ結婚の出来る年齢であり、
 お子様も産むことの出来る年齢です。
 しかし、在位期間中はもちろんこと、退位後も結婚されず、お子様も
 もたれませんでした。
 その前の女性天皇であられた明正天皇も21歳で退位され、生涯独身で
 過ごされました。

 「系統継承」において、系統を伝えることの出来ない立場(性)で
 即位することの非情さを、決して後世の男系女子に経験させてはいけない、
 という想いがあったものと考えます。

 明治の典範制定においても、こうした先人の判断を重く受けとめ、
 男系男子という明文規定が生まれたものと考えます。


 男系男子の規定、限定について
>私は、それまでの伝統的不文律を明文化したもの
 とのことですが、なぜそれが「伝統的不文律」となっていたのか、
 その文化的な意味をどう捉えるかこそが重要になると思います。



 サイトに「中間的・折衷的な改正案」という表現がありますが、
 本来の「系統継承」の意味合いを理解し、その素晴らしさ、日本文化そのものの
 発想を踏まえるならば、「中間案」や「折衷案」などという発想は
 出てこないものと思います。

 一般論として、「○女性天皇、×女系天皇」論からは、安易な媚びや
 迎合の姿勢が見られる気がします。
  「女性差別」と言われて、
  「いや、女性は良いんだよ、ダメなのは女系」と
  正面から伝統(系統継承、男系継承)の意味を訴えるのではなく、
  男女ジェンダー論の土俵に乗った上で、「女性は良い、女性でも問題はない」
  と安易にさらっと答えたい、逃げたいという姿勢を感じてしまいます。

 男系継承の場合、女性の即位がダメであっても、
 その逆で、女系継承の場合、男性の即位がダメであっても、
 男女差別などということはなく素晴らしい伝統、自己抑制的な継承方法
 といえるのが系統を重視した継承方法、すなわち「系統継承」であると
 思います。

 系統継承については、あらためて私のページで論文等紹介をさせて
 いただきたいと考えています。

 これをご縁に、今後とも彦十郎(本名)さん、オフ会参加のみなさん、サイトを
 ご覧のみなさんと議論を深めていくことが出来れば幸いに存じます。

 私のサイトに掲示板コーナーを設けていますので、ご参加いただきたく。
 「皇位継承と和の心」
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/mess/nippon/


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      長 根 英 樹 NAGANE HIDEKI

     http://nagane.kimono.gr.jp/ 

       (住所、電話番号等)
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Tue, 6 Dec 2005 21:16:36 +0900 (JST)
From: 彦十郎
To: 長根 英樹 様
Subject: Re: 伝統の意味、優先順位
                                                

長根 英樹 様

>   世襲>系統継承(男系継承)>男系男子継承>直系男子継承
>  >(現存)傍系男子継承>(復活)傍系男子継承> … >
>  >男系女子継承> … > >>> 【あり得ない壁】 女系継承

長根様と私の違いは「(復活)傍系男子継承」と「男系女子継承」の優先順位
が逆ということですね。

>  この議論は、本来優先されるべき「現存の傍系男子」(皇太子殿下が
>  即位された場合の基準)である秋篠宮殿下を越えて、現在皇位継承権のない
>  敬宮殿下を上位に位置づけるという議論であり、まったく伝統の
>  優先順位を無視したものになると考えます。

私は皇位継承順位について、「全皇族に亘って男子優先、その後女子」を
主張していますので、それを仮に現皇室の方にあてはめると、

皇太子殿下→秋篠宮殿下→常陸宮殿下→三笠宮殿下→寛仁親王殿下
→桂宮殿下

といった、途中までは現在と変わらない継承権順位になります。これを、
はなはだ畏れ多いことではありますが、世代等を考慮すると実質的には

皇太子殿下→秋篠宮殿下→眞子内親王殿下

ということになるかと思います。

秋篠宮殿下を越えて敬宮殿下に皇位をもたらそうとする議論(これが有識者会議
の最優先課題だったのだろうと思いますが)に否定的である点は全く同じです。

>  また、「入り婿論」ですが、これは「復活傍系男子」と「男系女子継承」
>  をどの様に位置づけ優先順位を捉えるかという問題になると思います。

そうですね。「復活傍系男子」の登極よりは「男系女子継承」を優先とする私は、
男系女子天皇に旧皇族(傍系男子)の入り婿を提案し、長根様は「復活傍系男子」
優先の立場から旧皇族方の皇籍復帰による継承を提案されているという違いですね。

ただ私は、「復活傍系男子」よりも「男系女子継承」を優先しているというよりは、
「復活傍系男子」が皇位につくのは現実の政治状況から不可能であろうと考え、
「それをいつまでも言っていては、【あり得ない壁】をあっさり越えて女系天皇が
実現してしまう」という危機感から「中間案」「折衷案」(この言葉に違和感を持たれ
ているようですが)を提示しています。

事態は深刻なのです。【あり得ない壁】を越えないことこそ、最も優先順位が高いのです。

>  明治典範の趣旨、精神に鑑み、旧皇族方の皇籍復帰による継承を
>  男系女子即位よりも上位に考えることが、伝統の解釈、優先順位の
>  捉え方になるものと考えます。

その実現は極めて困難です。残念ながら現実の流れはそのようには推移していません。

男系男子の維持どころか、女系天皇が実現しつつあるという憂うべき現状です。

女系天皇だけは絶対にあってはならないとすれば、「中間案」「折衷案」を以って
「迎合」してでも最後の一線だけは守らなければならないと考えます。

>  この際、現状の様な男系女子による女性天皇即位を考えるのであれば、
>  後桜町天皇が再度即位することがあったものと思います。

当時は閑院宮師仁親王(光格天皇)がいらっしゃいました。前にも述べましたが、
現在で言えば、例えば三笠宮家や高円宮家に皇子様がいらっしゃって、その方が
皇位を践まれる場合に相当すると思います。

これも繰り返しになりますが、現在の状況が厳しいのは、三笠宮家や高円宮家を
含めた全皇室に亘って次の次の世代の 男子がいらっしゃらない、つまり光格天皇
にあたる方がいらっしゃらないことにあるのです。

>  (その後欣子内親王が成長した後に即位したり、傍系男子との間の男子を
>   即位させるなど。)

欣子内親王は光格天皇の皇后になられています。つまり直系と傍系を「融合」
する意図があったわけです。この例を、傍系男子が即位するのか、直系女子が
即位するのかをそっくり入れ替えると、私の「旧皇族男子入り婿案」になります。

なぜ、「そっくり入れ替える」のかと言えば、閑院宮師仁親王は皇籍にあられましたが、

現在の旧皇族方は皇籍にあられないからであり、男系女子の登極の先例はあります
が、何十年も皇籍にあられなかった方が登極した先例はないからです。

>  本来の「系統継承」の意味合いを理解し、その素晴らしさ、日本文化そのものの
>  発想を踏まえるならば、「中間案」や「折衷案」などという発想は
>  出てこないものと思います。
>  一般論として、「○女性天皇、×女系天皇」論からは、安易な媚びや
>  迎合の姿勢が見られる気がします。

おっしゃることは良く分かります。痛いほど分かります。

しかし、絶望一歩手前の現状を前にして、我々に「全てを得るか、全てを失うか」という
賭けは許されていません。「中間案」でも「折衷案」でも「妥協案」でも「落としどころ」でも
「足して二で割る」でも良いから、「迎合」しても「媚び」ても良いから、最後の一線だけは
絶対に守らなくてはならないのです。

今回も、“引用→回答”ばかりの2ちゃんねる風の書式で申し訳ありませんでした。

>  これをご縁に、今後とも彦十郎(本名)さん、オフ会参加のみなさん、サイトを
>  ご覧のみなさんと議論を深めていくことが出来れば幸いに存じます。

こちらこそよろしくお願い申し上げます。私のような者のために、たびたびお時間を割いて
頂いて本当にありがとうございます。

掲示板のほうにも折を見て訪問させていただきたいと思います。
なお、明日は夜間も含めて丸一日不在にしております。


   彦十郎(本名)







■ 皇位継承問題における各派5分類


 ┌男系派─┬─1 男系男子派(:長根)
 │    │
 │    └─女性天皇容認派─┬─2 傍系男子優先派(:彦十郎さん)
 │              │  (秋篠宮殿下 → 眞子内親王殿下)
 │              │
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 伝統の大きな壁 〓〓〓〓〓〓
 │              │
 │              └─3 直系女子優先派(:平沼議員、八木助教授、櫻井氏他)
 │                 (敬宮殿下)
 │
 └女系派─┬─4 男子優先派
 (直系派)│
      └─5 長子優先派(:政府、有識者会議)
 


 
 1 男系派 男系男子派
 2 男系派 女性天皇容認派 傍系男子優先派(秋篠宮殿下 → 眞子内親王殿下)
 3 男系派 女性天皇容認派 直系女子優先派(敬宮殿下)
 4 女系派 男子優先派
 5 女系派 長子優先派

  ※ ここでいういわゆる「女系派」とは「直系派」のことであり、
    上記「男系派」における「系(系統)」の意味合いとは異なり、
    歴代天皇は「系(系統)」で繋がらなくなります。

“現時点”では、上記5つの分類で捉えています。


今回、彦十郎さんとの議論により、同じ女性天皇容認派の中でも、
彦十郎さんは2の傍系男子優先派(秋篠宮殿下 → 眞子内親王殿下)であり、
3の直系女子優先(敬宮殿下)の考えには反対の立場との確認がされました。

この点の確認は非常に大きい意義があったと思います。




  ■ 彦十郎さんのサイトへ

   


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   :2005年10月 7日   更 :2005年10月 7日